原生林のコウモリ

「原生林のコウモリ」 遠藤公男 著

大変良書なのです。
コウモリへの興味だけで購入しましたが、子供向けということもありグイグイ読めます。
昭和30年代、深い原生林に覆われた八幡平の麓での出来事。小学校に赴任された遠藤先生がコウモリ研究に取り憑かれていきます。
表紙にもあるニホンウサギコウモリと初めて出会うシーンは先生の感動が伝わり、思わずほろりときてしまいました。

(コキクガシラだな、ふつうの・・・)とあっさり見すごそうとしたわたしは、おやっと足をとめました。耳がないのです。そのかわりに、なにか細い角のようなものが出ているのです。ライトにしげきされたのか、そのコウモリは背中から、なにかをゆっくり起こしはじめました。なんと、それは自分のからだほどの長さの耳だったのです。
「ウサギコウモリだ!」

また遠藤先生は原生林が無ければコウモリ達は生きられないことを調査によって明らかにし、営林署に森林伐採中止を陳情。この時伐採計画は中止されましたが、現在では原生林は見るかげもなく伐られたとのこと。
森を守るために私には何ができるのでしょう?

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