映画「ハンナ・アーレント」をみました

2017年春よりアスベスト問題に関わる事になり、いろいろ調べ始めたところ最初に出会ったのが、実は「ハンナ・アーレント」(2013年、秋、日本公開)。
やっと映画を見る機会が来ました。
映画「ハンナ・アーレント」公式サイト

実際の歴史はそう単純ではないかもしれませんが、「アスベスト問題は国が引き起こした」と言ってよいと私は考えています。
ヨーロッパ諸国でアスベストが健康被害を引き起こしていることを知りながら、経済発展を優先してアスベスト輸入を決定、建設業界に使用を奨励したのです。
しかしこの時の「国」というのは一体誰を指すのでしょうか?

この映画ではナチスによるホロコーストにおいて指揮を執ったアイヒマンの裁判が描かれています。その姿はアーレントが指摘したように、実に真面目な公務員。アイヒマンは「国」の決定に忠実に従ったのです。

誰が最初にアスベスト使用を言い出したのかは知りませんが、その決定に忠実に従い政策を押し進めて来た結果、アスベスト問題を生むことになりました。現在行われている裁判でも、「国」を守る為にひとりひとりが真面目に働いているのでしょう。自分が「悪」であるなどとは微塵も考えずに。

2013年9月12日に西国分寺で行われた講演会より
高橋巌先生の言葉
「私は悪魔だ」と思えるということ。これが次の時代への準備である。

内容としては大変考えさせられましたが、映画としてはラストちょっとずっこけました。

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